今帰仁城(なきじんじょう、なきじんグスク)のすがたを
ご案内します。
古生代石灰岩を積み上げた石の城門は昭和30年代に修復され、今帰仁城の城下町、 今泊のひとびとが工事を行いました。重機を使わず手作業での修復は難航したそうです。 下から見上げると大きな一枚岩に圧倒されます。物見用の窓がもうけられていて 覗いて見るのもおもしろいでしょう。平郎門(へいろうもん)と名づけられています。
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七、五、三の奇数の階段が城門から続きます。昭和30年代に造られたもので、本来の道ではありません。 拝みに来る人や見学者のために参道としてこのようになったのでしょう。 城の上まで一直線にのぼります。
北山王をはじめ城につかえるひとびとが利用した道です。自然の岩をいかした石畳の道ですべりやすいつくりです。 敵の兵が攻め入ったときに備えて細く、登りにくいようにつくられているからです。 参道の右側に「旧道」と表示があります。
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今帰仁城にまつわる伝説のひとつ。志慶真ムラに乙樽というたいそう美しい女性がおりました。 志慶真乙樽(しじまうとぅだる)です。 北山王に召しだされて側室となりました。乙樽にも王妃にも子がなく、晩年にようやく王妃に跡継ぎが 誕生します。そのときの様をよんだ琉歌が歌碑となっています。その美貌と献身的に王家に仕えたことから 乙樽は「今帰仁御神:なきじんうかみ」とよばれ今日でもたたえられています。歌碑は大庭(うーみゃー)とよばれる広場にあります。
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主郭(=本丸)は1980年より発掘がおこなわれ写真のように整備されています。主郭の発掘調査の結果、 今帰仁城の築城の年代や中国や東南アジアの国々との交易のようすがあきらかになりました。 とがった岩山をたいらにした造成法と出土品の表示は一見の価値があります。
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視界がひらけ、東シナ海を一望すると晴れた日には与論島が見えます。北山王は自らの領地をながめ、政策を練ったことでしょう。 このながめのよいところに、城につかえた女官のすまいがあったといわれています。 御内原(うーちばる)とよばれるところです。
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城内にはウタキ(御嶽)のほか拝所があり、拝むひとのすがたがよく見られます。祖先神への信仰が琉球の時代から今日の人々の中に生きつづけていて、
琉球のグスクが精神的よりどころとして機能しています。この信仰のかたちは琉球のグスクが世界遺産に登録された理由のひとつになっています。
写真のウタキはテンチジとよばれ、御内原(うーちばる)にあります。
三山時代は北山、中山、南山の小国家がたがいにしのぎを削っていました。ここは馬の骨が多量に出土したので、 戦にそなえて馬の飼育や訓練をしたところと考えられています。東側の谷にぬける秘密の抜け道があります。ここは大隅(うーしみ)とよばれます。
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志慶真門郭(しじまじょうかく)の屋敷跡は裏門=志慶真門(しじまもん)を守る武士たちの住まいだったのでしょうか。 城壁が一部分ほぼ完全に残っていたため、復元の際にお手本になったということです。整備中のため残念ながら入ることが出来ません。
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カーザフと呼ばれるところはその語源から水のある谷と考えられていますが、当時水があったかどうかは 不明です。険しい谷を登ることは不可能にちかく、まさに難攻不落の要塞です。
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グスクは防御のための城であり、聖域でもあります。琉球の歴史や文化を知るうえで貴重な存在。
最新の研究成果がまとめられています。
グスク文化を考える―世界遺産国際シンポジウム『東アジアの城郭遺跡を比較して』の記録
今帰仁城がよくわかるガイドブック。チケット売り場で販売されています。
今帰仁城跡
今帰仁村文化財ガイドブックvol.1
今帰仁村教育委員会編
古代から現代まで琉球、沖縄の歴史が丁寧に編纂されています。入門書として最適です。
高等学校琉球・沖縄史
沖縄歴史教育研究会
新城俊昭著
標準規格に準拠したWebページの作成法が紹介されています。HTMLがシンプルになり、SEOの効果もあがります。
スタイルシート スタンダード・デザインガイド―SEO/ユーザビリティ/アクセシビリティを考慮した実践的HTML&CSSデザイン術
外国人から見た沖縄像。チャールズ・レブンウォースの書いた原著は100年前に出版された。歴史から物産と商業など多岐にわたっている。興味深い琉球紀行。